仮象(021)
ブログである。日記である。
インターネットの普及からしばらくして、様々なところで簡単に個人のホームページが持てるようになり、多くの個人サイトが見られるようになった時期があった。その頃の個人サイトに必ずといって良いほど存在していたのが、更新履歴、プロフィール、掲示板、そして日記であった。それらのほとんどは時間とともに更新が滞り、廃れ、消えていった。今でも何年も放置された個人ページの残骸を見かけることがあるだろう。(先日のジオシティーズのYahoo!への完全統合により、少しは減ったかもしれない。)おそらく、そのころはインターネット上で他に特にやることもなかったし、知り合いが作ったページの掲示板でうだうだやるのも良かったのだろう。
時が経つにつれ、企業や一部の強靱な精神を持った人たちが良質のコンテンツを提供し始める。それに伴い、個人サイトの時間つぶし的な役割は終わり、今まで知り合いのページだから、と見てくれていた内輪の人々が寄りつかなくなってしまったのだろうか、個人サイトは衰退していったように感じられる。
そんな中でもどうやら日記を全世界に公開する欲求は消えることが無かったようである。日記ツールのつないだ道の先にブログが登場した。もう、はてなでライブドアでなんとかでなんとかでしっちゃかめっちゃかである。
というわけで、ブログとは、ウェブログ、つまり Wave Log の略であり、個人の感情の移り変わりを毎日のように書き表した、どうでも良い日記であるわけである。
ここに私も日記を記し、私の仮象を表すとしよう。